好きなことでお金を稼いで生活をする、多くの人が憧れる生活なのではないでしょうか。
「好きなことを仕事にする/選ぶべきか」、この議題については多くの意見があり、答えがないものです。ただ、どちらがベターなのかという方向性をや考え方を示すことはできると思うので、私の意見を述べていきたいと思います。
結論から言うと、好きなことを仕事にするべきではないと思います。私は得意なこと、中でも自分が思う得意ではなく他人が見た自分の得意なこと、を仕事にするべきだと思います。
仕事をすることにはお金を稼ぐことや、スキルアップ、人脈構築など様々な目的があります。私が今回のお話をする上での前提として、仕事をする目的の優先順位で「お金を稼ぐこと」を最上位に置きたいと思います。
もちろん人によって優先順位は異なりますし、優先順位が異なれば今回のテーマに関する考え方も異なってきます。ただ、個人的にはお金を稼ぐ目的が無いのであれば何事も趣味で行えるじゃないか、と思っているので今回は仕事はまずお金を稼ぐためのものだ、という前提で私見を述べていきたいと思います。
お金を人から貰うためには、価値を感じてもらう必要があります。当たり前ですが、価値を感じないものに大切なお金を支払いたくないですよね。仕事も商取引の一種なので、自らの時間やスキルを提供し、そこに対して相応の対価を貰うということです。
スポーツ選手やアーティストのように、自分の好きなことを極めること自体が他人にとっての価値に繋がる、というような特殊な才能や影響力を持った人であれば困りませんが、大多数の人がそんなに飛びぬけた才能を持っていません。
他人に価値を感じてもらうことを目的に考えたときには、「自分が好きなこと」と「他人から見たときの自分が得意なこと」を比較すると後者の方が目的を果たせる可能性が高いですよね。
もちろん 「自分が好きなこと」と 「他人から見たときの自分が得意なこと」 がイコールの構図であればベストですが、なかなかそういったケースは珍しいと思います。
仕事をする(=価値を感じた人からお金を貰う)ということを考えると 「他人から見たときの自分が得意なこと」 を選択した方が、より成功する可能性が高いということですね。
他人が「この人は○○が得意だな」と感じるときは、その人やその人の知り合い、周囲の人と比較して得意だと判断しているので、その時点でその分野では一歩抜けた存在であり価値を感じてもらいやすい状態である、ということです。
好きなことを仕事にするという考え方で私がリスクに感じることは、好きなものは時間の経過とともに、また自分が置かれている環境の変化とともに変わっていく可能性が高いということです。
自分が思っている以上に、自分の「好き」はあてにならないものです。
皆さんも経験があると思いますが、子供のころにあんなに好きだったキャラクターが今となっては全く興味自体が無い、あんなに好きで追っかけをしていたアイドルのグッズが今となっては倉庫に眠っている、はまっていた料理にはもう飽きてしまった、など「好き」は絶対的なものではないことが多いのです。
年齢とともに変化しますし、学生から社会人になったり、結婚したり子供ができたり、自分が置かれる環境が変われば自身の興味や好きが変化してしまうのです。
よって移り変わりやすい「好き」という感情をもとに仕事を選択してしまうと、「好き」でなくなってしまったときに地獄ですよね。笑
であれば私個人的には、リスクの高い「好き」を仕事に選ぶのではなく、第三者が他人と比較して「得意(=価値)」と認めてくれていることを仕事と割り切ってがんばる。
得意なことなのでその分野ではライバルよりも優れており、早く結果を残せる可能性が高いため、そこでお金を稼いで「好き」は趣味で思う存分楽しむ。そんな生き方が良いのではないかと私は考えます。
人によって考え方は様々なので一個人の意見ではありますが、私もこれまで自分の「好き」や「やりたい」を優先して仕事を選び、転職を繰り返してしまいました。
「他人から見たときの自分の得意なこと」をしっかり磨いて伸ばしていこう、そう決めてからは短期で結果に結びつくことが多いと感じています。結果が出れば自然と「好き」に繋がっていくので、今は「他人から見た得意」が「好き」に限りなく近づいてきています。
「好き」は時とともに変化していくものなので、「好き」をコントロールすることも可能なのかもしれないですね。
ぜひキャリアの考え方として参考になれば幸いです。
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